放射線治療は手術、化学療法と並んでがん治療の3本柱の1つで、X線や電子線、ガンマ線などの 放射線をあててがん細胞を壊します。切らずに、機能と形態を温存させてがんを治療できる点が最も大きな特徴です。放射線治療はがんを治す根治的療法のみならず、がんの増大や転移による疼痛緩和にも有用です。
当院で行っている放射線治療には、体の外から放射線をあてて治療をする外部照射と、放射線を出す小線源を体内に挿入する小線源治療があります。また、外部照射のなかでもより高精度な強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療も行っています。
当院では、外部照射を行うリニアック室が2室、小線源治療を行うRALS室が1室、治療計画に必要なCTを撮影するCTシミュレーター室が1室稼働しています。
当院では、2021年4月にVarian社の最新機器であるTrueBeam Edgeを国内2台目として、国立大学病院では初めて導入しています。これは、放射線治療のなかでもよりピンポイントな治療である定位放射線治療に特化している装置で、より高精度な治療が可能となりました。
RALS(Remote After Loading System、遠隔操作密封小線源治療)は小線源治療の一つで体の中から放射線を照射します。当院はイリジウム(I92lr)小線源を用いて、主に子宮頸癌や胆管癌に対する治療を行っています。2021年10月に装置を更新し、新たな環境で治療を実施します。
治療開始前に、必要に応じて治療計画のためのCTを治療時と同じ体勢で撮影します。
治療する部位によっては、体の動きを抑えるための固定用マスクを作成することや、皮膚に位置確認のしるしを付けることがあります。
さらに、当院では安全で精度の高い放射線治療を提供するために品質管理室を設置し、専門の技術者が放射線治療装置の品質管理を行っています。
(2022年10月現在)
\私たちが担当します/