熊本大学病院 中央放射線部

各検査・治療

乳房撮影(マンモグラフィ検査)

乳房撮影(マンモグラフィ)とは

マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことを言います。乳房は柔らかい組織で出来ているため、板で乳房を圧迫して伸ばし、専用の装置で撮影します。圧迫により正常な乳腺を伸ばし、病変が存在する場合にはその位置や範囲、形状が見やすくなり、また乳房が固定され、 放射線の量をさらに減らすことができます。
撮影は原則、左右どちらも行います。上下方向と斜め方向の計4枚です。さらに、追加の撮影を行うことがあります。
乳房撮影室では、検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師が6名在籍しています。

乳房撮影装置
HOLOGIC社製 SELENIA Dimensions

ins02_1.jpg

マンモグラフィ撮影風景

ins02_2.jpg

検査内容

マンモグラフィでは、乳腺組織は白く、脂肪組織は黒く写ります。乳腺組織や脂肪組織の中に存在する腫瘤や石灰化がマンモグラフィに写り、その形や大きさを観察することで、診断につながります。乳腺が多く残っている方の乳房はより白く写るため、腫瘤や石灰化が見つかりにくい場合があります。乳がんが疑わしい場合には病理診断を行うために、細胞診や組織診を行うことがあります。
当院は2D撮影に加えて3D撮影(トモシンセシス)も行っています。3D撮影では、アームが回転し、多くの断面の画像を撮影します。そのため、2D撮影では乳腺と重なってしまい見えにくかった病変も発見しやすくなります。

ins02_3.jpg

マンモトーム生検

マンモトームとは、画像ガイド下の乳房専用吸引式組織生検のことをいいます。実際に対象となるのは、石灰化を含む組織です。良性の石灰化も多くありますが、早期の乳がんに石灰化が存在することがあるため、「悪性が疑わしい」「良悪性の判別がつかない」ものに対して行われます。
針生検との違いは、より太い針を用いていることと、吸引機能があることの2つです。組織生検では、針生検よりも多くの組織を採取できます。

ins02_4.jpg

部門スタッフ

当院では、女性スタッフが乳房撮影を担当しています。

ins02_5.jpg